おすすめ映画紹介【人生に疲れたら】

映画
UnsplashAndriyko Podilnykが撮影した写真

この世の中、生きているだけで疲れます。

こういうとき、明るいものに触れて気分をあげる人もいれば、落ちるところまで落ちて休息する人もいると思います。

いろいろな対処法がありますが、映画の世界に入って現実逃避するのもいかがでしょうか?
個人的なおすすめ作品を紹介します。

本当に疲れ果てると映画1本観る気力もなくなるものです。そういうときは無理なさらず…

※紹介する作品中には自殺に関する描写を含みます

生ける屍と死体の対話【スイス・アーミー・マン】

基本情報

原題Swiss Army Man
公開年2016年
上映時間97分
監督Daniel Kwan, Daniel Scheinert
出演Paul Dano, Daniel Radcliffe, Mary Elizabeth Winstead など

あらすじ

無人島に漂着した青年ハンクは、たった一人で絶望し自殺を図ろうとする。まさにその時、砂浜に打ちあげられた男性を発見して駆け寄るも、彼はすでに息絶えていた。この死体がサバイバルに役立つ様々な機能を備えていることに気づいたハンクは、それを利用して島を脱出し、死体とともに故郷を目指す。

みどころ

第一印象はとにかく下品でバカバカしい映画です。
死体の内部が腐ってガスが発生しているからか?おならが止まらなかったり、まさかのペ〇スが故郷の方角を示す磁石になったり…

しかし、途中からなんと死体が話し始め、ちょっと哲学的な感じにもなっていきます。
彼は生前の記憶が一切なく、あらゆることに疑問を持ってハンクを質問攻めにします。
ふたりは生や死、性、愛、恥について語り合い、ハンクは死体に生きる喜びを教えます。まるで自分自身と対話しているかのように。

心が死んで生ける屍も同然のハンクと、肉体は死んでいるのにやけにいきいきとしている死体。
ふたりがたどり着くラストには、なぜだかしみじみと感動してしまうのです。

あなたのそばにも、きっと天使が【ベルリン・天使の詩】

基本情報

原題Der Himmel über Berlin
公開年1987年
上映時間127分
監督Wim Wenders
出演Bruno Ganz, Solveig Dommartin, Otto Sander, Curt Bois, Peter Falk など

あらすじ

長い間ベルリンの街で人々の心の声を聞き、そっと寄り添ってきた天使ダミエル。彼は以前から、天使という幻の存在ではなく、人間になって生きる実感を持ちたいと強く願っていた。ある日、サーカスのブランコ乗りの女性に心惹かれたダミエルは、彼女のそばで人間としての限りある人生を生きることを決める。

みどころ

タイトルの通り詩のようなセリフが続き、はっきりとした起承転結があるわけではありません。天使の視点であるモノクロの映像もあいまって心地良いです。(人によっては眠くなるかも。それもまたいいですが。)

人間になったダミエルは、初めて“感覚”というものを得ます。
それは、目に映る街並みが色鮮やかで、寒い日に飲むコーヒーは温かく、怪我をしたら血が流れる…といったありふれたものばかりです。
しかし、これらを初めて感じる彼は、すべてに目を輝かせます。

人間として生まれ、何かを感じることができるということがいかに尊いことか。
忘れかけていたことを思い出させてくれる作品です。

ダミエルの友人の天使カシエルの葛藤や、自分を元天使だと語るある俳優との交流も心に残ります。

負け犬一家の珍道中【リトル・ミス・サンシャイン】

基本情報

原題Little Miss Sunshine
公開年2006年
上映時間102分
監督Jonathan Dayton, Valerie Faris
出演Greg Kinnear, Steve Carell, Toni Collette, Paul Dano, Abigail Breslin, Alan Arkin など

あらすじ

何もかもうまくいかない問題だらけのフーヴァー家。そんな一家の娘オリーヴに、美少女コンテスト“リトル・ミス・サンシャイン”の決勝に繰り上げ出場が決まったという知らせが舞い込んだ。高い飛行機代が出せないため、一家総出でオンボロ車に乗り込み1,300km先の会場を目指すことに。

みどころ

独自の理論を振りかざし、周りから疎まれている父。
口を利かない息子、自殺未遂を起こしたばかりの伯父。
薬物依存で老人ホームを追い出されたおじいちゃん。
バラバラの家族をまとめようと必死で、余裕のない母。
そして天真爛漫な一家の太陽オリーヴ。
デコボコでクセが強い一家を見ているだけで面白いです。

そして、もう一人の家族と言っていい黄色のワーゲンバス!
この一家は車まで普通ではありません笑

なんやかんやあって会場までたどり着き、コンテストに出場するのですが、やはりただでは終わりません。
負け犬で何が悪い!フツーじゃなくて何が悪い!
はちゃめちゃで最高のクライマックスに、笑いと感動が同時に押し寄せました。

お付き合いいただきありがとうございました。
今後も良い作品にめぐりあえたらその都度紹介していきたいと思います。

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