私がこれまで観てきた、女性が監督した映画をいくつか紹介します。
青春って、恐ろしい。【PIGGY ピギー】
基本情報
原題 | Cerdita |
公開年 | 2022年 |
上映時間 | 100分 |
監督 | Carlota Pereda |
出演 | Laura Galán, Richard Holmes, Carmen Machi など |
あらすじ
ティーンエイジャーのサラは、体型を理由に“子豚”呼ばわりされていじめられている。真夏の昼下がり、ひとりでプールに出かけた彼女は、いじめっ子たちが謎の男に連れ去られるところを目撃してしまうが…さあどうする?
みどころ
スクールカースト底辺、非リア充、毒親…と散々な青春を送るサラ。
途中までは見ていて本当に気の毒になります。
過剰なグロやホラー演出があるわけではありませんが、いじめや親の過干渉など、経験者にはリアルでつらい描写が続きます。
しかし、最後は血みどろになりながらも、不思議と爽やかなラストシーンが待っています。
愛ゆえに破る禁忌【ペット・セメタリー】
基本情報
原題 | Pet Sematary |
公開年 | 1989年 |
上映時間 | 103分 |
監督 | Mary Lambert |
出演 | Dale Midkiff, Fred Gwynne, Denise Crosby など |
あらすじ
田舎町の一軒家に引っ越してきた一家。ある日、家の前の道路で愛猫が轢かれて死んでしまう。それを見ていた近所の老人に、死者を埋めるとよみがえるという不思議な場所を教わり、猫の死体を埋めたところ…
みどころ
たとえ生前と変わってしまっていても、もう一度会いたいという一心で愚かな行動を繰り返す主人公。でも、実際に自分が同じ状況になったら?と考えると、愚かとも言いきれない哀しいお話です。
ジャンルとしてはホラー映画だと思いますが、ブリティッシュショートヘアの猫ちゃんが可愛いのと、一家につきまとって(?)忠告してくれる幽霊のキャラも見どころです。
さまよう彼女の行きつく先は【5時から7時までのクレオ】
基本情報
原題 | Cléo de 5 à 7 |
公開年 | 1962年 |
上映時間 | 90分 |
監督 | Agnès Varda |
出演 | Corinne Marchand, Antoine Bourseiller, Dominique Davray など |
あらすじ
若い歌手のクレオは、数日前にガンの疑いで検査を受けた。今は夏至の日の午後5時。検査結果を7時に聞きに行くことになっている彼女は、それまでの2時間、不安な気持ちを抱えながらパリの街をさまよう。
みどころ
死の恐怖と向き合う話ではあるのですが、それだけの暗い話ではありません。
特に、歌手として他人から“見られる”ということが強調される前半に比べ、後半では他人の視線から次第に解放されていく様子が描かれます。
クレオが終盤に出会うある人物、そしてその人と一緒に迎えるラストシーンがとても温かく素敵です。
お付き合いいただきありがとうございました。
今後も良い作品にめぐりあえたらその都度紹介していきたいと思います。