映画にはいろいろな“村”が登場します。
私がこれまで観てきた、素敵な村が舞台の映画をいくつか紹介します。
皆さんはどの村に住みたいですか?
美しく、優しく、そして悲しい村【ヴィレッジ】
基本情報
原題 | The Village |
公開年 | 2004年 |
上映時間 | 108分 |
監督 | M. Night Shyamalan |
出演 | Bryce Dallas Howard, Joaquin Phoenix, Adrien Brody, William Hurt, Sigourney Weaver, Brendan Gleeson など |
あらすじ
1897年、ペンシルヴェニア州の深い森に囲まれた小さな村があった。森には怪物が住むとされ、村人は怪物との「掟」を守りながら自給自足の生活を営んでいた。しかし、ある青年が森に立ち入ったことから平穏だった暮らしが脅かされるようになる。
みどころ
シャマラン監督といえば『シックス・センス』が有名ですが、私はこちらも好きです。
作り込まれた世界観、美しい撮影と音楽、キャスト陣など、監督の作品の中で一番豪華だと思います。
特に、美しくてのどかなこの村の雰囲気が個人的にすごく気に入りました。
村人総出のイベントも素敵!
『ジュラシック・ワールド』シリーズでも活躍するブライス・ダラス・ハワードさんが演じる美しくて勇敢なヒロインにも魅了されます。
この村に隠された優しくて悲しい秘密には、ちょっと複雑な気持ちになります…
これは世界の縮図?【バクラウ 地図から消された村】
基本情報
原題 | Bacurau |
公開年 | 2019年 |
上映時間 | 132分 |
監督 | Kleber Mendonça Filho, Juliano Dornelles |
出演 | Bárbara Colen, Thomás Aquino, Sônia Braga, Udo Kier, Silvero Pereira など |
あらすじ
ブラジル北東部の山の中にあるバクラウ村。ある日、村の長老が亡くなり、葬儀のため孫娘が村に帰ってくる。その頃から、インターネット上の地図から村が消えたり、不審な人物が村を訪れたりと不可解なことが起こり始め、ついには死人が出て…
みどころ
不条理で混沌とした世界情勢の縮図のような作品です。
田舎の保守的で閉鎖的な村かと思いきや、インターネットやスマホが普及しており、多様な肌の色、多様な性(同性愛者、トランスジェンダー)、多様な職業(教師や医者から、DJ、セックスワーカー、殺し屋⁉まで)の人々が共存する、なかなか楽しそうなバクラウ村。
そんな村を脅かす者たちの正体、そしてそれが象徴するものとは?
考えながら観ると興味深いです。
襲われた村人たちも黙ってはいません。
逆襲に出た彼らの半端でない戦いぶりも見どころです。
死体をめぐる不謹慎コメディ【ハリーの災難】

※公式予告編が見つからないためイメージ図でご了承ください。
基本情報
原題 | The Trouble with Harry |
公開年 | 1955年 |
上映時間 | 99分 |
監督 | Alfred Hitchcock |
出演 | Edmund Gwenn, John Forsythe, Shirley MacLaine, Mildred Natwick など |
あらすじ
バーモント州の自然に囲まれたのどかな村。ある日、スーツを着た見慣れない男が山中で血を流して死んでいるのが発見される。所持品によると、彼の名はハリーというらしい。近くで狩猟をしていた老人は自分の撃った弾が当たったと考えたが、自分が彼を殺したという人たちが他にも現れて…
みどころ
ヒッチコック監督といえば『めまい』や『サイコ』、『鳥』といったスリラー・サスペンスが有名なのですが、この作品は恐怖やハラハラ感は控えめ。
ブラックでオフビートなコメディにちょっとしたロマンスが絡みます。
死体が目の前にあるのに大して驚かず、どこかズレた反応をする村人たちばかり。
事件を隠蔽するために死体を埋めるのですが、何かと理由をつけて掘り返したりまた埋めたりと大忙し。
ハリーもなかなか安らかに眠らせてもらえず災難だったことでしょう。
紅葉が美しい牧歌的なロケーションなので、そういう雰囲気が好きな方にもおすすめです。
お付き合いいただきありがとうございました。
今後も良い作品にめぐりあえたらその都度紹介していきたいと思います。